12/2 放送 テレビ東京「主治医が見つかる診療所」出演
12/2 放送 テレビ東京「主治医が見つかる診療所」から以下取材を受けた内容が映像で紹介されました。
【今年大流行!風邪かと思ったら…】
発熱や咳にのどの痛み。風邪かと思ったら実は怖い病気、放っておくと重病化の恐れも…今年過去10年間で最大の患者数12816人を記録し、日本中で猛威を振るっている病気。それが、“マイコプラズマ肺炎”。実際の患者さんの証言を基に、感染経路や症状など、参考にしてほしい3つのポイントをわかりやすく解説します。
今年大流行!カゼかと思ったら…怖い病気
- コーナー担当医師
- 水野泰孝(みずの やすたか) グローバルヘルスケアクリニック院長/感染症内科
国立感染症研究所によると、「マイコプラズマ肺炎」が今年、過去10年間で最大の患者数を記録している。
マイコプラズマ肺炎は、一般的に子どもがかかる病気と言われているが、約20%の割合で大人も感染するという報告もある。
重症化すると入院治療が必要な怖い病気、マイコプラズマ肺炎。
しかし、カゼと症状が似ているため、診断が遅れ重篤化することも。
そこで、見分ける3つのポイントを紹介。
【これがあったらマイコプラズマ肺炎を疑え】
①熱と乾いた咳が続く
高熱と咳が続くのがマイコプラズマ肺炎の特徴的な症状。
特に咳は、乾いた咳「乾性咳嗽(かんせいがいそう)」になる人が多いのが特徴で、数週間と長く続く傾向がある。
②鼻水と鼻づまりが無い
マイコプラズマ肺炎は主に肺に炎症が起こるため、鼻のトラブルは少ない傾向がある。
③咳に市販薬が効かない
咳が長引く場合、肺に炎症が起きた厄介な咳になっているため、市販薬が効きにくいと考えられる。
【水野医師からのポイント①】
熱と咳がどのくら続くいているかを医師に伝えることが大事。
感染症専門医は、熱と咳が5日以上続くと、マイコプラズマ肺炎を疑い、積極的に検査を実施する。
次にマイコプラズマ肺炎の知っておいてほしい3つのポイントを紹介。
【マイコプラズマ肺炎の知っておきたいポイント】
①新型コロナ検査がきっかけで見つかる
現在流行している、新型コロナやインフルエンザの検査で陰性になったのををきっかけにマイコプラズマ肺炎の検査を受け感染が判明するパターンが増えているそう。
②長い潜伏期間がある
マイコプラズマ肺炎はカゼやインフルエンザと同じように飛沫感染・接触感染が主な感染経路とされている。
ただし、マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は2~3週間と長いのが特徴。
いつ感染したのか、自分は感染しているのか判断が難しくなる。
④重症化すると心筋炎・脳炎になる可能性がある
マイコプラズマ肺炎は稀ですが重症化する。
重症化すると胸膜炎になることが多く、高熱と呼吸困難で入院治療が必要になる。
さらに悪化すると、心筋炎や脳炎を併発することがある。
脳炎になった場合、9%が命を落とし、34%に後遺症が残るという報告がある。
【水野医師からのポイント②】
一般的な感染症対策としての手洗い・咳エチケットを徹底すること。
高熱や咳が続いている場合には、病院で診察を受けること。
この2つが重症化・感染拡大の予防となるとのこと。