5/10 放送 TBSテレビ「サンデージャポン」出演
[2026.05.10]
5/10 放送 TBSテレビ「サンデージャポン」にブロックゲストとして出演し、ハンタウイルスに関する解説を行いました。出演者とのやり取りをご紹介します。
・気を付けるポイントは?
感染症が拡がるためには3つの要素(感染源・感染経路・感受性宿主)があり、すべて揃うことが必要です。最近報告が増えている麻しんを例にとると、感染源がヒト、感染経路は空気となります。感受性は「かかりやすいかどうか」を表すので、空気感染で感染力は強くても免疫のある(感受性が低い)方の間では拡がらず、感受性が高い方、すわなち免疫のない方を中心拡がっていきます。今回問題となっているハンタウイルスの感染源はネズミなどのげっ歯類で主な感染経路はこのげっ歯類との接触になります。このウイルスのヒトへの感受性は低いと言われています。
・集団感染ってどういうこと?
今回の事例ではげっ歯類から感染したヒト(感染源)が入りこんだ「クルーズ船」という特殊な閉鎖空間で、ある程度の期間共に生活を過ごしたこと(=濃厚接触)で、主ではない感染経路で複数のヒトに感染がみられたと推測されます。実際に今回確認されたアンデスウイルスは、限定的ですが南米でヒトからヒトへの感染は確認されていますので初めてのことではありません。
・東京のネズミは大丈夫?
今回のハンタウイルス肺症候群になるウイルスを運ぶネズミは日本には生息していないと言われていてこれまでに報告はありません。ただ別のタイプの腎症候性出血熱を起こすハンタウイルスを運ぶネズミは生息していて、1960年代には国内でも発生があったという報告があります。今後調査される可能性もあるかとは思いますが、いずれにしても「感染源」であるネズミを触ったりしないことが重要です。
・致死率が高いウイルス?
今回の事例はハンタ肺症候群といって発症すると高熱や頭痛のほか重症化すると呼吸困難になって死亡することもあります。現時点では特効薬もワクチンもないので、症状に見合った治療をすることになります。
・港に到着したようですが大丈夫でしょうか?
まずは感染源となりうるヒトから他のヒトへの感染を最小限に抑えることが必要です。調査が進むにあたり感染者が増える可能性もあるかもしれませんが、関係各国における乗客の追跡と隔離が徹底的に行われることが望まれるところです。
