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マイコプラズマ ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium)感染症

[2019.12.01]

本日は京都で開催された日本性感染症学会に参加してまいりました。当院は感染症内科を標榜しておりますので性感染症でお悩みの方も多く受診されます。一部の方は検査により淋菌やクラミジア感染症による尿道炎、子宮頸管炎と診断されますが、症状があるにもかかわらずどちらも検出されない場合もあり、その(非淋菌非クラミジア感染症)の原因菌の一つとして知られているのがマイコプラズマジェニタリウム(Mycoplasma genitalium)です。治療として、淋菌に対してはセフトリアキソン(ロセフィン®)やスぺクチノマイシン(トロビシン®)、クラミジアに対してはアジスロマイシン(ジスロマック®)が保険適用の範囲内で推奨されている抗菌薬ですが(ホームページ上の性感染症・淋菌、クラミジアの項目をご参照ください)、日本ではマイコプラズマジェニタリウムに対する検査法、治療法の保険適用がありません。検査の実施がほとんどなされないことから抗菌薬の適正使用が難しいながらも、現在では尿道炎に保険適用があるシタフロキサシン(グレースビット®)が主に使用されています。しかしながら、最近ではシタフロキサシンが無効の症例も散見されるようになっており、今後治療に難渋をきたす可能性があるとの報告がありました。性感染症に限らず、抗菌薬の適正使用は非常に重要であることをご理解いただければ幸いです。

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