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一般的な子どもの病気 Common diseases

小児科専門医である院長が診療を行っています。院内での相互感染を防ぐために、流行性ウイルス性疾患が疑われる患者さんには感染者用待合室をご用意しております。

  • 突発性発疹: ヒトヘルペスウイルス6型および7型によって起こる感染症で、生まれて初めての高熱であることが多いといわれています。高熱が数日間続いた後、解熱とともに紅色の皮疹が体を中心に全身に出現するのが典型的な経過です。
  • RSウイルス感染症: RS(Respiratory syncytial )ウイルスによって起こる感染症で、乳児の半数以上が1歳までに、ほとんどが2歳までに感染を受けるといわれていますが、以降も再感染を繰り返します。重症化すると入院治療を必要とします。
  • 手足口病: 夏かぜの原因となるコクサッキ―ウイルスやヒトエンテロウイルスによって起こる感染症で手、足、口の中、時に下腿や臀部に水疱がみられます。通常は軽症で自然に治りますが、時に髄膜炎や心筋炎などの合併症を起こすことがありますので注意が必要です。成人も罹患することがありますので、流行期には家庭内での手指衛生の励行を推奨します。手足口病ってどんな病気? 原因や予防法について解説
  • ヘルパンギーナ: 手足口病とともにヒトエンテロウイルスによって起こる感染症ですが、突然の高熱が特徴で口の中に水疱や潰瘍が出現します。通常は軽症で自然に治ります。
  • 咽頭結膜熱(プール熱): アデノウイルスによって起こる感染症で、高熱、のどの痛み、結膜炎が典型的な症状です。プールの水でうつりやすいといわれていますが、プール以外でもうつりますので日常の手指衛生が重要です。
  • 伝染性紅斑(リンゴ病): パルボウイルスB19によって起こる感染症で、頬部の紅斑と四肢のレース状の皮疹が特徴的です。感染力が強いのは皮疹が出る前ですので、診断される頃にはうつる可能性は低くなっています。成人が罹患すると皮疹よりも関節痛がよくみられます。
  • 伝染性膿痂疹(とびひ): 黄色ブドウ球菌やA群溶血性連鎖球菌が原因となります。赤い皮疹から水疱となりその中にいる細菌が手指やタオルなどを介して伝播します。黄色ブドウ球菌による場合、全身に毒素が拡がるとブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群となることがありますので注意が必要です。
  • 溶連菌感染症: A群連鎖球菌による咽頭炎が一般的に溶連菌感染症と呼ばれます。咳やくしゃみなどの飛沫でうつり、高熱や咽頭痛が特徴的です。多くの医療機関では簡易キットで診断が可能です。成人の発熱でもよくみられます(総合内科・溶連菌感染症をご参照下さい)。ペニシリン系抗菌薬を10日間内服します。
  • 麻疹(はしか): 麻疹ウイルスによる感染症で空気感染をおこします。10-12日程度の潜伏期の後に高熱、咳、結膜充血などの症状が出現し、次第に増強します(カタル期)。一時解熱傾向を認めた後に再び高熱となり全身に皮疹が出現します。4-5日くらい続いて解熱し、色素沈着を残して消退します。合併症として中耳炎、肺炎、脳炎などがあり重症化することもあり感染力も強いので、かからないようにするため、他の人にうつさないようにするためのワクチン接種はきわめて重要です。
  • 風疹(三日ばしか): 風疹ウイルスによる感染症で飛沫感染をおこします。14-21日程度の潜伏期の後に発熱や上気道症状、皮疹が出現しますが、年少児では皮疹のみのこともあります。耳の後ろのリンパ節が腫れることも特徴の一つです。合併症として、血小板減少性紫斑病、脳炎、肝炎などがあり、妊娠初期に罹患すると胎児に感染して先天性風疹症候群を起こす可能性がありますので、女性だけではなく男性もワクチンによる感染予防はきわめて重要です。
  • 水痘(みずぼうそう): 水痘帯状疱疹ウイルスによる感染症で空気感染をおこします。14日程度の潜伏期間の後に皮疹が出現します。最初は赤い斑点状ですがその後に水疱となり、かさぶたになって治ります。いろいろな皮疹が混在するのが特徴で、頭皮にもみられます。ワクチンでの予防が重要です。
  • 流行性耳下腺炎(おたふく風邪): ムンプスウイルスによる感染症で飛沫感染をおこします。14-18日程度の潜伏期の後に両側あるいは片側の唾液腺(多くは耳下腺)の腫れ、発熱を主な症状として発症します。腫れは3日目頃がピークで1週間程度で自然に治ります。合併症として髄膜炎、聴力障碍、精巣炎、卵巣炎、膵炎などがあります。ワクチンは定期接種にはなっていませんが、合併症予防のために接種することが勧められます。
  • マイコプラズマ感染症: 学童に多い感染症で、2-3週間の潜伏期の後に発熱、頭痛、咽頭痛、咳などで発症します。解熱した後も続く咳が特徴的です。マクロライド系抗菌薬が選択されますが、薬剤耐性の問題もあり選択には注意が必要とされています。
  • ロタウイルス感染症: 嘔吐、下痢、発熱が主な症状で、下痢の性状が白色であることが特徴的です。発熱は1日程度ですが、頻回の下痢や嘔吐による脱水症には注意が必要です。ワクチンで予防が可能な感染症です。

(日本小児科学会より許可を得て掲載)

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