糖尿病 Diabetes mellitus
糖尿病とは、血液中の糖分(血糖値)を調節するインスリンというホルモンが十分に働かなくなることで、血液中の糖分が高い状態が続いてしまう代謝疾患の総称です。千代田区の麹町駅から徒歩1分の場所にある当院では、この糖尿病という病気を単なる数値の異常として捉えるのではなく、将来的な健康を守るための重要なサインとして考えています。放置すると全身の血管にダメージを与え、深刻な合併症を招く恐れがありますが、適切な管理によって健康な方と変わらない生活を送ることが期待できます。私たちのクリニックでは、お忙しいビジネスパーソンの方でも無理なく通院を継続できるよう、デジタル技術を活用したスマートな診療環境を整え、患者さんお一人おひとりの生活背景に寄り添った誠実な医療を提供いたします。
糖尿病の症状について
糖尿病の恐ろしさは、発症しても初期段階では自覚症状がほとんど現れない点にあります。かなり進行して血糖値が著しく高くならない限り、痛みや苦しさを感じることが少ないため、健康診断で指摘されても放置してしまう方が少なくありません。しかし、体の中では着実に血管へのダメージが蓄積されています。
高血糖によって現れる主な自覚症状
血糖値が中等度以上に高くなると、以下のような症状が見られるようになります。これらの変化は少しずつ現れるため、年齢のせいだと見過ごしてしまう場合も多いのですが、体のSOSである可能性があります。
- 喉の渇き(口渇)・・血液中の糖分を薄めようとして水分を欲しがります。
- 多飲・多尿・・水分を多く摂るため尿の量が増え、夜間に何度もトイレに起きるようになります。
- 体重減少・・インスリンが働かず、食事から摂ったエネルギーを上手く利用できないため、体重が減ることがあります。
- 疲労感・・エネルギー効率が悪くなるため、しっかり休んでも全身のだるさや疲れが取れない状態が続きます。
深刻な合併症のサイン
糖尿病を放置し、慢性的な高血糖状態が続くと、細い血管や神経が傷ついていきます。これを「三大合併症」と呼び、進行すると生活の質を著しく低下させます。以下の症状がある場合は、すでに合併症が始まっているサインかもしれません。
- 手足のしびれ(神経障害)・・足の先がピリピリしたり、感覚が鈍くなったりします。
- 視力低下・かすみ(網膜症)・・目の奥の血管が傷つき、視界がぼやけることがあります。
- 足のむくみ(腎症)・・腎臓の機能が低下し、尿に蛋白が出たり体がむくんだりします。
糖尿病の合併症や全身状態のチェックの詳細については「総合内科」のページを参照してください。
糖尿病の原因について
糖尿病の原因は、血糖値を下げる唯一のホルモンである「インスリン」に関連しています。このインスリンが膵臓から十分に分泌されなくなる、あるいは分泌されていても効きが悪くなる(インスリン抵抗性)ことで発症します。原因は大きく分けて、遺伝的な体質と、後天的な生活習慣の2つが影響しています。
生活習慣による影響
日本人の糖尿病患者さんの大部分を占める2型糖尿病において、最も大きな要因となるのが生活習慣の乱れです。特に現代社会では、以下のような要素が複雑に絡み合っています。
- 過食と偏食・・高カロリーな食事や糖分の摂りすぎは、インスリンを作る膵臓に過度な負担をかけます。
- 運動不足・・筋肉で糖が消費されにくくなり、インスリンの効きが悪くなってしまいます。
- 肥満・・特に内臓脂肪が増えると、インスリンの働きを邪魔する物質が分泌されます。
- ストレス・・過度なストレスは血糖値を上げるホルモンの分泌を促し、コントロールを乱します。
遺伝的要因と加齢
糖尿病になりやすい体質は遺伝することが知られています。ご家族に糖尿病の方がいる場合は、そうでない方に比べて発症のリスクが高まる傾向にあります。また、年齢を重ねるごとに膵臓の機能は徐々に低下していくため、加齢そのものも発症のきっかけとなります。麹町や四ツ谷といった都心で働く現役世代の方々も、不規則な生活や加齢によるリスクは決して無視できません。
糖尿病の病気の種類について
糖尿病は、その発症のメカニズムによっていくつかのタイプに分類されます。ご自身がどのタイプに該当するかを知ることは、適切な治療方針を決定する上で極めて重要です。
1型糖尿病
1型糖尿病は、膵臓にあるインスリンを作る細胞(β細胞)が、自己免疫などの原因で壊されてしまう病気です。生活習慣とは関係なく、子供や若い世代に急激に発症することが多いのが特徴です。体内でのインスリン産生がほぼゼロになるため、生存のために外部からインスリンを補う治療が欠かせません。
2型糖尿病
日本の糖尿病患者さんの約9割以上を占めるのがこのタイプです。遺伝的な要因に、食べ過ぎ、運動不足、肥満、加齢などの環境要因が加わって発症します。インスリンの分泌が弱まったり、効きが悪くなったりする状態です。初期は食事や運動療法で改善が期待できますが、進行すると内服薬やインスリン治療が必要になります。
特定の機序・疾患による糖尿病
遺伝子の異常や、他の病気(肝臓や膵臓の病気、内分泌疾患など)が原因で血糖値が上がるケースです。また、ステロイド薬などの副作用として高血糖が引き起こされることもあります。原因となっている元の病気の治療や、薬剤の調整が必要となります。
妊娠糖尿病
妊娠中に初めて発見、または発症した、まだ糖尿病には至らない程度の糖代謝異常を指します。妊娠中は胎盤から出るホルモンの影響でインスリンが効きにくくなるため、血糖値が上がりやすくなります。母体と赤ちゃんの健康を守るために、厳格な管理が求められます。
糖尿病を診断するための指標と判定基準
糖尿病の診断や管理には、採血検査の結果を用います。特に重要なのが、HbA1c(ヘモグロビンA1c)と血糖値の2つの指標です。当院でも、これらの数値を精密に確認し、診断を行っています。
糖尿病診断の判定基準表
| 検査項目 | 判定値 |
|---|---|
| 早朝空腹時血糖値 | 126 mg/dL 以上 |
| 随時血糖値(食事に関係なく測定) | 200 mg/dL 以上 |
| 75g OGTT(経口糖負荷試験)2時間値 | 200 mg/dL 以上 |
| HbA1c(過去1から2か月の平均) | 6.5% 以上 |
これらの項目のうち、血糖値の異常とHbA1cの異常が同時に確認された場合、あるいは別々の日に確認された場合に糖尿病と診断されます。HbA1cは過去の平均状態を示すため、その時だけの変動に左右されない安定した指標として重視されます。
糖尿病の治療法について
糖尿病治療の目的は、血糖値を正常に近い状態に保つことで、恐ろしい合併症を防ぎ、健康な寿命を延ばすことにあります。当院では「Patient First」の精神に基づき、無理のない範囲で継続できる治療をご提案します。
食事療法
治療の土台となるのが食事です。「食べてはいけないもの」があるわけではなく、適正なエネルギー量をバランス良く摂ることが大切です。極端な制限は長続きしないため、生活スタイルに合わせた調整を一緒に考えましょう。
- 腹八分目を守る・・適切な摂取エネルギー量を確認します。
- 野菜から食べる・・食物繊維を先に摂ることで、糖の吸収を緩やかにします。
- 規則正しく食べる・・欠食やまとめ食いは血糖値の大きな変動を招きます。
運動療法
運動は、筋肉での糖消費を促すとともに、インスリンの働きを高める効果があります。ウォーキングなどの有酸素運動を中心に、無理のない範囲で日常に取り入れることが推奨されます。千代田区周辺にお住まい・お勤めの方は、一駅分歩くなどの工夫も効果的です。
薬物療法
食事や運動だけで改善が不十分な場合には、お薬の力を借ります。近年は、インスリンの分泌を促すもの、尿から糖を出すもの、インスリンの効きを良くするものなど、多様な選択肢があります。患者さんの病態や生活環境に合わせた薬剤を選択します。
- 経口血糖降下薬・・飲み薬によって血糖値をコントロールします。
- 注射療法・・インスリン注射やGLP-1受容体作動薬(インスリン分泌を促す注射薬)を用います。
高血圧などの生活習慣病を合併している方も多いため、トータルでの管理が必要です。「高血圧症」のページも併せてご覧ください。
糖尿病についてのよくある質問
Q1. 一度糖尿病になったら、一生お薬を飲み続けなければなりませんか?
A1. 早期に発見し、食事や運動療法によって良好なコントロールが得られれば、お薬を減らしたり中止したりできる可能性もあります。ただし、糖尿病になりやすい体質そのものは変わらないため、生活習慣の維持と定期的な検査は継続していく必要があります。放置して膵臓の機能が著しく低下してしまった場合は、長期的な服薬が必要になることが多いです。
Q2. 甘いものを食べ過ぎなければ糖尿病にはなりませんか?
A2. 甘いものだけでなく、炭水化物(ご飯、パン、麺類)や脂質の摂りすぎ、全体的なカロリーオーバーも原因となります。また、痩せていても運動不足や遺伝的な要因で発症する方もいらっしゃいます。甘いものを控えるだけでなく、バランスの良い食事と適度な運動が大切です。
Q3. 健康診断で「境界型」と言われましたが、受診は必要ですか?
A3. はい、ぜひご相談ください。「境界型」はいわゆる糖尿病予備群の状態ですが、すでに血管へのダメージが始まっている場合もあります。この段階で生活習慣を見直すことで、糖尿病への移行を食い止める大きなチャンスとなります。麹町駅近くの当院では、お仕事帰りなどでもスムーズに検査ができる環境を整えています。
院長より
糖尿病の管理において最も大切なことは、患者さんが「自分自身の体と向き合い、治療を継続できること」だと私たちは考えています。そのため、グローバルヘルスケアクリニックでは、最新の医学的知見に基づきつつも、けっして押し付けではない、誠実な医療を心がけています。
私はこれまで大学病院の感染管理部門責任者として、多くの重症患者さんの診療に携わってまいりました。その経験から、糖尿病などの基礎疾患を適切にコントロールしておくことが、万が一の感染症や他の疾患に罹患した際の「予後」(病気の見通し)を大きく左右することを痛感しています。当院には、日本感染症学会認定感染症専門医・指導医、日本小児科学会認定小児科専門医・指導医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医といった複数の専門資格を持つ医師が在籍しており、糖尿病という一つの側面だけでなく、全身の健康を多角的に守る体制を整えています。
たとえ小さな診療所であっても、提供する医療の質と安全性には一切の妥協をいたしません。麹町駅から徒歩1分というアクセスの良さに加え、ウェブ問診やキャッシュレス決済などを導入し、お忙しい皆様の時間を尊重する「Smooth & Smart」な環境をご用意しています。「最近、体がだるい」「健診の結果が心配」といった小さな悩みでも構いません。皆様の信頼できるパートナーとして、千代田区麹町の地で、誠意を持って診療にあたらせていただきます。どうぞ安心してお越しください。
当院へのアクセスについては「アクセス」のページを参照してください。
