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漢方治療 Chinese medicine

漢方薬は、自然界に存在する植物や鉱物などの生薬を組み合わせて作られた医薬品です。西洋薬が一つの症状や特定の原因に対して強い効果を発揮する単一成分が主流であるのに対し、漢方薬は一つの製剤に複数の有効成分が含まれているため、多様な症状へ同時にアプローチできる点が大きな特徴です。数値に現れにくい冷え症や倦怠感、長引く不調など、患者さん一人ひとりの体質や状態に合わせた診療を行います。

当院は麴町駅から徒歩1分、半蔵門駅から徒歩5分の通いやすい立地にあり、西洋医学的な診断と漢方医学の視点を組み合わせた丁寧な診療を心がけています。検査で異常が見つからないものの体調が優れないといったお悩みにも真摯に向き合います。

漢方治療とは?西洋医学との違いと期待できる効果

漢方治療は、病気そのものだけでなく患者さんの体質や心身全体のバランスに着目して不調の改善を目指す治療法です。西洋医学が検査値や画像診断に基づき特定の臓器や原因をピンポイントで治療するのに対し、漢方医学は身体の巡りや抵抗力などの乱れを整えるアプローチを得意としています。

特定の病名がつかない段階の不調(未病)や、虚弱体質、慢性的な疲労、むくみといった症状に対しても力を発揮します。また、一剤の服用で複数の症状が同時に改善へ向かうことも少なくありません。

当院では、「感染症内科」のページや一般内科の診療知見を踏まえつつ、西洋薬と漢方薬のそれぞれの利点を生かした治療選択肢をご提案しています。

漢方薬の服用期間と効果があらわれるまでの目安

漢方薬は効果があらわれるまでに長い期間がかかると思われがちですが、症状や目的によって即効性を期待できるものと、じっくりと継続するものに分かれます。

たとえば、「かぜ症候群」のページでも触れるような引きはじめの風邪に用いる葛根湯や、急なこむら返りに用いられる芍薬甘草湯などは、頓服での服用により速やかな効果が期待できます。

一方で、慢性的な体質改善や更年期の不調などを目的とする場合は、通常1~2週間程度で効果の兆候を確認し、状態を見ながら1か月程度服用を継続することが一般的です。

当院で処方する医療用漢方製剤の多くは健康保険が適用されるため、費用面でも安心して継続いただけます。なお、副作用のリスクを避けるため、ご自身の判断で服用量を変更したり中止したりせず、医師の指示に従って服用してください。

当院で主に使用する漢方薬一覧

当院では、風邪症状から慢性的な頭痛、胃腸障害、女性特有のお悩みまで、幅広い症状に対応する漢方薬を取り扱っています。体質や症状の経過に合わせて適した処方を選択します。

漢方薬名 主な効果・適応
麻黄湯 発汗作用があり、悪寒がして汗が出ていない状態に用いられます。抗インフルエンザ効果も実証されています。
葛根湯 風邪のひきはじめの代表薬です。肩こりや慢性的な「頭痛」のページで解説している症状の改善にも効果が期待できます。
麻黄附子細辛湯 虚弱体質の方や高齢者で、体が冷えて強い倦怠感を伴う風邪の初期などに使用します。
小青竜湯 水のような鼻水や痰が出る風邪のほか、「アレルギー性鼻炎」のページにある症状に適しています。
麦門冬湯 痰が少ない乾いた咳や、のどに張り付いて切れにくい痰を伴う気道の乾燥症状に用いられます。
柴胡桂枝湯 発熱後、風邪の症状が長引いている場合や胃腸炎の回復期などに有効です。
小柴胡湯 風邪が長引いた時や、食欲不振、疲労感が残る場合に広く用いられる処方です。
竹筎温胆湯 インフルエンザや肺炎の回復期に、熱や咳が長引いて安眠できない場合に用いられます。
桔梗湯 のどの腫れや痛みが強い時に使用します。即効性が期待できるのが特徴です。
小柴胡湯加桔梗石膏 のどの腫れや強い痛みを伴い、風邪症状が長引いている場合に用いられます。
清肺湯 粘り気が強く出しにくい痰を伴う、長引く慢性の咳に用いられます。
葛根湯加川芎辛夷 鼻づまり、水っぽい鼻汁、顔面の重い痛みなどを伴う急性副鼻腔炎に用いられます。
辛夷清肺湯 鼻づまりや濃い鼻汁が出る、急性期を過ぎた副鼻腔炎(蓄膿症)に有効です。
補中益気湯 全身倦怠感や食欲不振など、病後や過労で身体の元気が低下している時の補剤として使われます。
十全大補湯 病後の体力低下や疲労感、「貧血」のページで扱うような血行不良・冷え症がある場合の滋養強壮に用いられます。
人参養栄湯 体力の低下、血行不良、手足の冷えに加え、咳などの呼吸器症状がある方に適しています。
麻杏甘石湯 気管支のけいれんを緩和し、激しい咳やぜんそく様の症状を鎮める目的で使われます。
五虎湯 熱感や多汗を伴い、乾いた激しい咳やゼーゼーする喘鳴がある場合に用いられます。
安中散 胃痛、胸やけ、食欲不振のほか、ストレスによる胃部不快感や神経性胃炎に効果的です。
六君子湯 胃腸が弱く冷えやすい方の、「胃食道逆流症・逆流性食道炎」のページに関わるような胃もたれや食欲不振に用いられます。
大建中湯 お腹が冷えて痛み、お腹が張ってガスが溜まりやすい腹部膨満感に非常に有効な処方です。
小建中湯 お子様の虚弱体質、夜尿症、腹痛や夜泣きの改善などを目的として使用されます。
半夏瀉心湯 みぞおちのつかえ、吐き気、胸やけ、軟便や下痢がある場合に用いられます。二日酔いにも有効です。
半夏厚朴湯 のどがつかえたような違和感(梅核気)や、不安感・緊張・動悸を和らげる効果があります。
麻子仁丸 便が乾燥して硬くなりやすい方のための便秘薬として、特に高齢者や体力が低下した方に用いられます。
芍薬甘草湯 急激に起こる筋肉のけいれんや痛み、いわゆる足のこむら返りに即効性があります。
当帰芍薬散 冷えやむくみ、立ちくらみを伴う「更年期障害」のページの代表的なお薬です。
加味逍遙散 のぼせや発汗、イライラ、気分の落ち込みなど精神的な不調を伴う更年期症状に用いられます。
桂枝茯苓丸 のぼせがある一方で足元が冷える、下腹部の張りや月経トラブルを感じる方の更年期症状に有効です。
抑肝散 イライラ感や怒りっぽさ、神経の高ぶりを和らげる効果があり、お子様の夜泣きにも使用されます。
酸棗仁湯 心身が疲労しているのに神経が高ぶって眠れないといった「不眠症・睡眠障害」のページの症状改善に用いられます。
呉茱萸湯 手足の冷えや吐き気を伴うような激しい片頭痛に対して効果を発揮します。
苓桂朮甘湯 めまいや立ちくらみ、ふらつきがあり、動悸や頭痛を伴う場合に適しています。
五苓散 むくみ、急性胃腸炎による下痢、二日酔い、気圧の変化に伴う頭痛など、体内の水分バランスを整えます。
猪苓湯 排尿を促し炎症を和らげる効果があり、排尿痛や残尿感を伴う膀胱炎の治療時に併用されることがあります。
防風通聖散 便秘がちで腹部に皮下脂肪が多い方の肥満症や便秘の改善、むくみの解消に用いられます。

漢方治療を受ける際によくある質問

漢方薬の服用に関して、患者さんからよくいただくご質問にお答えします。

Q1. 漢方薬は健康保険が適用されますか?

A1. 当院で医師が処方する医療用エキス製剤の多くは、健康保険が適用されます。初診料や再診料、処方せん料を含め、各種健康保険の負担割合に応じた自己負担で受診いただけます。

Q2. 西洋薬を飲んでいますが、漢方薬を併用できますか?

A2. 多くの場合は併用が可能ですが、薬の組み合わせによっては成分が重複したり、作用に影響を与えたりすることがあります。現在服用中のお薬やサプリメントがある場合は、必ずお薬手帳などをご提示ください。

Q3. 漢方薬に副作用はありますか?

A3. 漢方薬は天然由来の生薬から作られていますが、医薬品であるため副作用が起こる可能性はあります。体質に合わない場合の胃部不快感や発疹、長期連用時のむくみや血圧上昇などが知られています。体調に変化を感じた際は速やかにご相談ください。

Q4. 子どもでも漢方薬を飲むことはできますか?

A4. お子様でも年齢や体重に応じた用量で服用いただけます。夜泣きや虚弱体質、かぜ症状など、小児期特有のお悩みにも適した処方がありますのでご相談ください。

当院の漢方治療について

グローバルヘルスケアクリニックでは、「Patient First」の理念のもと、患者さんにとって安心で納得のいく医療の提供を目指しています。

院長は日本小児科学会認定小児科指導医、日本感染症学会認定感染症指導医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医などの資格を有し、学会認定専門医として医学的根拠に基づいた診療を行っています。より高度な専門的判断が必要な場合には、責任を持って適切な専門医をご紹介する体制を整えています。

当院の診療方針について詳しく知りたい方は「診療指針」のページをご覧ください。忙しい方でも無理なく通院できるよう、Web予約やWeb問診、キャッシュレス決済などのスマートな診療環境をご用意しています。長引く体の不調やお困りの症状がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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