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新型コロナウイルス感染症(SARS-CoV-2 infection; COVID-19)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の専門的診療とサポート

新型コロナウイルス感染症(SARS-CoV-2 infection; COVID-19)は、2019年末に初めて確認されて以来、私たちの生活に大きな影響を与え続けてきました。東京都千代田区の麹町駅から徒歩1分の場所に位置する当院では、流行初期から感染症内科の知見を活かし、多くの患者さんの診療にあたってまいりました。現在は5類感染症へ移行しましたが、依然として高齢者や基礎疾患のある方には注意が必要な疾患です。当院では、日本感染症学会認定の感染症専門医・指導医である院長が、科学的根拠に基づいた適切な診断と、一人ひとりの病態に合わせた治療を提供しています。感染への不安や、療養期間の過ごし方、また罹患後症状(後遺症)にお悩みの方まで、プライマリケアの視点から幅広くサポートいたします。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状について

新型コロナウイルス感染症の症状は、感染する変異株の種類や、患者さんの免疫状態(ワクチンの接種歴など)によって多岐にわたります。初期は一般的なかぜと区別がつかないことも多く、早期の適切な判断が重要です

当院の感染症内科の詳細については「感染症内科」のページを参照してください。

主な初期症状

感染から数日の潜伏期間を経て、以下のような症状が現れることが一般的です。

  • 37.5度以上の発熱(高熱が出る場合もあります)
  • のどの痛みや違和感
  • 鼻水、鼻づまり
  • 咳、痰の絡み
  • 全身の強い倦怠感

特徴的な症状の変化

流行初期に多く見られた味覚障害や嗅覚障害は、近年のオミクロン株などでは頻度が低下傾向にありますが、依然として認められることがあります。また、呼吸器症状だけでなく、下痢や腹痛といった消化器症状が先行するケースも少なくありません。小児の場合は、発熱に加えて嘔吐や食欲不振が目立つ傾向があります。

お子様の症状については「一般的な子どもの病気」のページも併せてご確認ください。

LONG COVID(罹患後症状・後遺症)について

急性期を過ぎた後も、数ヶ月にわたって続く症状をLONG COVIDと呼びます。これらは日常生活に大きな支障をきたすことがあり、継続的な医学的フォローが必要です

  • ブレインフォグ(思考力が低下し、頭に霧がかかったような状態)
  • 持続的な倦怠感や筋力低下
  • 慢性的な咳や息切れ
  • 動悸やめまい
  • 睡眠障害や不安感

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因について

この病気の原因は、SARS-CoV-2と呼ばれるウイルスです。このウイルスは、ヒトの呼吸器粘膜にある受容体と結合することで細胞内に侵入し、増殖を繰り返します。

主な感染経路

ウイルスが体内に侵入する経路は、主に以下の3つが考えられています。

飛沫感染 咳やくしゃみ、会話の際に飛び散るしぶきを吸い込む。
エアロゾル感染 密閉された空間で浮遊する微細な粒子を吸い込む。
接触感染 ウイルスが付着した手で口や鼻、目に触れる。

特に会食同居者間での感染が多く報告されており、換気が不十分な空間での密集は感染リスクを高める要因となります。

ウイルスの変異と感染力

SARS-CoV-2は、生存のために自身の遺伝子情報を書き換える変異を繰り返します。これにより、以前の株よりも感染力が強まったり、免疫を回避しやすくなったりする性質を持つようになります。当院では、こうしたウイルスの進化に合わせた適切な対策を講じています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の病気の種類と分類

医学的には単一の疾患ですが、ウイルスの型(変異株)や重症度によって、臨床的な分類がなされます。

変異株による分類

これまで、以下のような変異株が流行を牽引してきました。

  • アルファ株、ベータ株、ガンマ株(初期の変異株)
  • デルタ株(重症化リスクが比較的高かった株)
  • オミクロン株(感染力が非常に強く、現在主流の系統)

現在はオミクロン株の亜系統が次々と登場しており、以前の感染やワクチン接種で得た免疫をすり抜ける傾向が強まっています。

重症度による分類

厚生労働省の診療の手引き等に基づき、以下の4段階に分類されます。

軽症

呼吸不全がなく、血中酸素飽和度(SpO2)が96%以上の状態です。多くの方はこの段階で、自宅療養が可能です。

中等症I

呼吸不全はないものの、肺炎の所見がある状態です。息切れなどの自覚症状が現れ始めます。

中等症II

酸素投与が必要な状態です。SpO2が93%以下となり、入院加療が強く推奨されます。

重症

集中治療室(ICU)での管理や人工呼吸器が必要な状態です。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療法について

治療の基本は、自身の免疫力でウイルスを排除するのを助ける対症療法と、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬の投与です。

対症療法

熱や痛み、咳などの不快な症状を和らげるためのお薬を使用します。

  • 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)
  • 鎮咳薬(咳止め)
  • 去痰薬(痰を出しやすくする薬)
  • 漢方薬(症状や体質に応じた処方)

当院では、お体の状態に合わせて適切な処方を行います。漢方治療の詳細については「漢方治療」のページもご覧ください。

経口抗ウイルス薬(飲み薬)

重症化リスクがある方や、症状が強い方に対しては、ウイルスの増殖を抑えるお薬を処方することがあります。発症から数日以内の服用開始が効果的な治療です。

薬剤名 特徴
エンシトレルビル(ゾコーバ®) 国産の経口薬で軽症から処方可能です。飲み合わせに注意を要します。妊婦や妊娠可能性のある方には使用できません。3剤の中では最も安価です。
ニルマトレルビル/リトナビル
(パキロビッド®パック)
高齢者や重症化因子を持つ方に選択されます。飲み合わせに注意を要します。腎機能低下により減量が必要です。
モルヌピラビル(ラゲブリオ®) 高齢者や重症化因子を持つ方に選択されます。併用注意薬がなく腎機能にも影響なく内服可能です。妊婦や妊娠可能性のある方には使用できません。

これらの薬剤は、急性期の症状を抑えるだけでなく、LONG COVIDの発生リスクを低減する可能性についても研究が進められています。ゾコーバ錠は2026年3月に予防内服としても承認されました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診療実績と症例概要

当院では、発生当初より帰国者・接触者外来と同様の機能を担い、多くの診療実績を積み上げてきました。2021年1月末までに65例の確定症例を診療しました。当時はPCR検査のハードルが高かった時期もありましたが、自費検査を含めて幅広く対応してまいりました。

年代別受診状況と検査陽性率(2020年3月-2021年1月)

年代別構成 割合
10歳未満 4.6%
10代 7.7%
20代 18.5%
30代 32.3%
40代 9.2%
50代 18.5%
60代以上 10.8%

受診者の年齢層は6歳から72歳までと幅広く、検査数は合計889件にのぼりました。検査陽性率は時期により変動しており、流行初期は30から40%と高率でしたが、検査体制が拡充された12月以降は12%程度で推移しました。

推定感染経路の分析

推定感染経路 症例数(割合)
会食 26例(40.0%)
同居者 20例(30.8%)
職場 9例(13.8%)
飲食店従業員・役者等 7例(10.8%)
不明 3例(4.6%)

COVID-19症例の概要資料(PPTX形式)

新型コロナウイルス感染症についてのよくある質問

かぜやインフルエンザとの違いは何ですか?

症状だけで見分けることは非常に困難です。インフルエンザは急激な発熱が特徴ですが、新型コロナも同様の経過を辿ることがあります。当院では、鼻咽頭拭い液を用いた迅速検査などで適切に診断いたします。

検査はすぐに受けられますか?

当院では、待ち時間短縮のためウェブ予約とウェブ問診を導入しています。事前にご予約・ご記入いただくことで、スムーズに検査・診察へご案内することが可能です。

陽性と診断された後の療養期間はどうなりますか?

現在は法律に基づく外出自粛要請はありませんが、発症後5日間かつ症状軽快後24時間を経過するまでは外出を控えることが推奨されています。周囲への感染力は10日間程度続く可能性があるため、不織布マスクの着用などの配慮が必要です。

ワクチンを接種していても感染しますか?

はい、ブレイクスルー感染と呼ばれる事象が起こります。ただし、ワクチンには発症を抑える効果や、重症化を予防する高い効果が認められています。

院長よりメッセージ

私はこれまで大学病院の感染管理部門責任者として、長年、医療安全の向上と感染症対策に尽力してまいりました。その経験を活かし、麹町や半蔵門周辺の地域の皆様、そして都心で働く皆様に、質の高い感染症診療を提供することを使命としています。新型コロナウイルスは、一度感染するとただのかぜでは終わらない不安がつきまとうものです。当院は日本感染症学会認定感染症専門医・指導医が在籍する診療所として、最新の知見に基づいた誠実な医療をお約束します。

Patient Firstの精神に基づき、安全性を最優先しながら、皆様の貴重な時間を大切にするスマートな診療環境を整えています。熱が出た、のどが痛いといった初期症状から、なかなか抜けない倦怠感などの後遺症相談まで、どのようなことでも構いません。無理に一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。皆様の健康を守る信頼されるパートナーとして、私たちは誠心誠意サポートさせていただきます。

(現代書林:2022.12.6発売)

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