メニュー

抗インフルエンザ薬の使用に関する提言

[2019.10.18]

 今般、日本各地でインフルエンザ流行の報告が散見されています。ちょうどこの時期に日本感染症学会東日本地方会学術集会が開催され、10月16日に「抗インフルエンザ薬の使用に関する提言」が報告されました。昨シーズンに最も多く処方された新薬であるバロキサビル(商品名:ゾフルーザ)を服用した患者から、本薬が効きにくい薬剤耐性ウイルスが検出されていることを受けたものです。特に12歳未満の小児は薬剤耐性ウイルスの検出率が成人より高い傾向にあることから「慎重投与を検討」としたほか、12歳以上であっても「データが乏しく現時点では推奨するかどうかは決められない」としています。

 本薬は1回の服用で効果が期待でき、これまで広く使用されてきたオセルタミビル(商品名:タミフル)とは異なる効果があります。従来の抗インフルエンザ薬の効果が期待できない場合や重症化が懸念される患者さんへの使用に適する場合もあることから、慎重に使用することで薬剤耐性ウイルスを拡散させないことが重要です。このことは患者さんもしっかりと理解する必要があり、安易に新薬を処方する医師に対しては遠慮なく質問しても良いかと思います。

*インフルエンザの詳細については当ウェブサイト「総合内科」→「インフルエンザ」の項目をご参照下さい。

 

 

 

 

 

 

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME