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アレルギー疾患を持つ方の新型コロナワクチン接種について

[2021.08.15]

日本アレルギー学会は新型コロナウイルスワクチン接種について、アレルギー疾患を有する一般の方向けの声明文を8/3 発表いたしました。概略は以下です。

基本的にはアレルギー疾患を持つ方についても、ほとんどの方でワクチン接種は可能です。但し、過去に新型コロナワクチン(mRNA ワクチン)に対してアナフィラキシーなど重いアレルギー反応を起こした方や、同ワクチンに含まれるポリエチレングリコール(PEG※1)に対して重いアレルギー反応を起こしたことがある方への接種は推奨しません。また、PEG に似た構造を持つポリソルベート(※2)に対して重いアレルギー反応を起こしたことがある方への接種は、専門医による適切な評価と重いアレルギー反応が発症した時の十分な対応ができる体制のもとに限り接種を考慮するべきと考えます。

※1) 日本で承認されているポリエチレングリコールを含むワクチンは、ファイザー社の新型コロナワクチンと武田/モデルナ社の新型コロナワクチンです。ポリエチレグリコールは、一般に病院で腸内検査をする際に用いる腸管洗浄剤の主成分であり、飲み薬や塗り薬、目薬等の添加物としても用いられます。医薬品以外では、ヘアケア製品や歯磨き粉等の医薬部外品に用いられており、保湿等を目的として化粧品にも含まれています。
※2)ポリソルベートも、医薬品の他、乳化剤などの食品添加物として様々な食品に用いられています。日本で既に承認されたポリソルベートを含んでいるワクチンは、沈降 13 価肺炎球 菌結合型ワクチン(プレベナー13)、インフルエンザ HA ワクチン「第一三共」、組換え沈降 4 価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(ガーダシル)、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン(エンセバック)、5 価経口弱毒生ロタウイルスワクチン(ロタテック)、不活化ポリオワクチン(イモバックス)など複数存在します。 ただし、ポリエチレングリコールやポリソルベートを含む製品が原因でアレルギー反応を起こしても、必ずしもポリエチレングリコールまたはポリソルベートそのものがアレルギー反応の原因とは限りません。

 

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